デパートはもう流行らなくなってしまう時代なのか?


渋谷のコンテンツが生まれてからまだ2年しか経っていないけれど、このコンテンツの母体である「Amatiasの玉手箱」は5月1日で開設20周年で成人を迎えるというから、このコーナーはいわばまだヨチヨチ歩きなのかも知れませんよね!(笑)
いやいや、お子ちゃまだからと言って決して侮ってはいけません!実は、更新の頻度の高さはどのコンテンツにも負けていません!
ってこんなことで張り合ってどうするんじゃいと、自分で突っ込みを入れてたりしますが、まさか3度目の4月28日を迎えられるなんて思ってもみなかったことで、
コロナの縛りも緩和されたのをいいことにこれまで以上に渋谷へ繰り出しては、楽しそうな情報を仕入れたり時には自分で探しに行ったりもしています!
そんな中、2023年(令和5年)1月末に、55年の歴史に幕を下ろした渋谷の老舗デパートがありました。その名も、「シブヤ東急百貨店」です♪
渋谷と言えば東急の集積地と言ってもいいくらいの渋谷の代名詞のような大きな存在かもしれませんが、
渋谷のターミナルデパートとしての位置づけが強かった「東急東横店」からほど近いところにに誕生した東急百貨店本店は、何とライバル店出現を生んでしまった要因を作ったというのです(@@)
東急以外のデパートが、何故に東急百貨店の本店を開業させる要因になったのか?それには、こんな経緯があったのでした!


東急百貨店本店は、1967年(昭和42年)にそれまであった渋谷区大向小学校の跡地にオープンしたデパートで、
特に高級住宅街の一つでもある「松濤」(ショウトウ)エリアの結構セレブなお客様をターゲットとした
ハイグレード商品とか高級ファッションに特化した品ぞろえで、近くの東横店との差別化を図ったとも言われているんです。
普通に開校していた小学校が廃校になって、その跡地になんでまたそんなセレブなお客さんをターゲットにしたデパートが開業したのでしょうか。
このすぐ近くには、同じ東急が経営する「東急東横店」があるっていうのに、もしかしたら売り上げの売り上げの食い合いになってしまう懸念だってあっただろうに!
この大向小学校があった所には、もともとはデパートではなくて大型のスポーツセンターを作る計画だったそうなんです☆


1964年(昭和39年)には東京オリンピックが行われていたこともあって、3年経ったこの時期でもオリンピックの興奮冷めやらぬうちにじゃないですが、
スポーツの関心が高まっていることを見据えての計画だったところに、翌年の1968年(昭和43年)に西武百貨店渋谷店がオープンしたというのです。
同じデパート業界でありながら、東急とは全く異なった装いの百貨店の出現を知った東急も黙ってはいなかったんです。
思ってもみなかったライバルデパートの進出を受けて、本当に急遽東急百貨店の新刊建設に計画を変更したもんだから、かなりあたふたしていたらしいです☆
この頃の渋谷のデパート事情はそれほど明るくなかったみたいで、この東急百貨店本店があった地域は車通りもそれほど多くなくて、
1989年(平成元年)に「Bunkamura」という演劇や文化や音楽を楽しめる文化施設が開業するまでは、品ぞろえの差別化を図ったからか結構苦戦を強いられていたそうですよ。
この文化施設が直結したことで売り場面積もかなり改築され、近くの東横店とともにうまく売り上げを分散させることができたとも言われているんです!


中でも結構人気が高かった売り場でこの店の特徴でもあったのは、地下1階にあったワイン売り場で、特に富裕層のお客様に人気があったところなんです。
本店の閉店をしると「売り場が無くなって困る」とか「これから私たちはどうすればいいんだろう」などといった惜しむ声が数多く寄せられたことから、
本店に近い松濤エリア路面に「THE WINE by TOKYU DEPARTMENT STORE」という独立したワインショップのオープンが決まっていると言います。
こんな風に、東急東横店と東急百貨店本点が近距離にあったことで、半世紀にわたって渋谷の東急ブランドを作り上げていく大きなきっかけになったことはもちろん、
東急が現在の渋谷の大規模再開発の口火を切ったことで、渋谷ヒカリエやスクランブルスクエアの東棟、そして東急プラザ渋谷などうまく売り場を分散することができていると言っても過言ではないでしょうね!


東急東横店は85年の歴史に幕を下ろし、そして富裕層も含めて多くのお客様に親しまれてきた東急百貨店の本店も、
ついに2023年(令和5年)1月31日をもって、55年の歴史に静かに幕を下ろしました。
こんな風に渋谷の老舗の百貨店が次々に閉店されていく姿を見ていると、ここ最近は様々なお店がワンフロアに収められている
ショッピングモールの存在もあちらこちらで拡大されてきていて、もうデパートが流行る時代じゃないのかなぁなんて、しみじみとそんなことを感じてしまいます!
その一方で、東急の施設がうまく渋谷のあちらこちらに分散されているし複合商業施設等に姿を変えて、
デパートで培ってきた遺伝子は様々な形で受け継がれていくのかも知れないなぁとも考えることもよくありますね!
だから、この東急東横店や東急百貨店の閉店は、ブランドは消えてしまってもその遺伝子を受け継ぐためのことだと思うと、
単なる経営不振なんじゃなくて前向きな閉店だったのかも知れないよなぁとも思えてなりません☆


ちなみに、東急百貨店本店の跡地には、2027年度(令和9年度)に完成を目指す、外資系ホテルや住宅や商業店舗が入る複合施設「渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト」に生まれ変わる予定なんだそうです。
渋谷の東急の集積地としての代名詞的な存在は、百貨店無き後もしっかりとした形で残されていくことでしょうね!
これからも、自分の足で仕入れてきた渋谷に関する情報を、無理なく楽しく皆様へ発信していかれればいいなぁと思っていますので、変わらずに引き続きよろしくお願いしますm(__)m
そうそう、「渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト」の開業も、もちろん4月28日をぜひ狙ってみて欲しいなぁとちゃっかり期待していることを付け加えて、そろそろこのコーナーを締めたいと思います♪(笑)



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