実は国民体育大会讃歌として毎年使用されているとか!


皆さんは、「若い力」という楽曲をご存知ですか?「若い力と感激に」の歌い出しで始まる曲で、戦後間もない頃に作られたとされているんです!
国民体育大会は、戦後から1年後の1946年(昭和21年)に近畿地方を皮切りに開催された経緯がありますが、
その翌年の1947年(昭和22年)に初の都道府県単独での開催が実現し、現在でも都道府県が持ち回りで主幹となって開かれているんです。
その第1号となったのが石川県ということで、誰にでも親しみ易い大会歌を作ろうということになったと言われているんです!
本当にものすごい勢いでかいつまんで概要を書いてしまいましたけど、たとえば「箱根八里」という有名な曲がありますが、
これを神奈川県の人たちのほとんどが知っていて、もしもこれを知らないと言おうものなら非県民だと言われてしまうなんて現象がありますが、
同じようなことがこの「若い力」にも言えるのかもしれないですよね♪
軽快なリズムに清々しい歌詞が印象的なこの曲が誕生する背景はどのようなものだったのか、さらにはこの曲の様々なプロジェクトまで存在するという情報も含めて、
「若い力」の誕生秘話を皆さんと一緒に探っていきましょうか♪☆


1947年(昭和22年)の10月、都道府県が主幹としては初めてとなる国民体育大会(石川大会)が盛大に行われました!
そもそも、この頃は戦後から2年余りしか経っておらずにまだ終戦の傷跡も残る中で、どうして石川県が単独主催で開催することができたのかと言えば、
北陸地方では福井県や富山県が相次いで空襲に見舞われる中、石川県の特に金沢が戦禍を免れた「非戦災都市」だったことが、大きな要因だったようです!
もちろん、戦禍を免れたとは言っても食糧も十分でなくましてやスポーツをする環境も満足に確保できませんでした。
それでも石川県が主幹となって開催するのなら、せっかくなので大会歌を作ろうという案が出されたのです。
そこで、テーマとして大きく掲げたのが「心をひとつに日本を再建し、若い人たちが夢と希望を持てるようにがんばろう!!」という願いが込められたものでした!
戦禍を免れた都市で、スポーツを通して国民が心ひとつに未来に向かって再建していきたいという思いから生まれた歌が、この「若い力」だったのです♪
ちなみに、この年から作られたものとして、大会歌の他に大会旗や大会のロゴマークも同時に作られ、どれも現在まで変わらずに引き継がれてきたのです!


現在では運動会のBGMの一つに必ずと言っていいほど使われる頻度も高く、運動会に限らず様々な規模のスポーツ祭典でも多く使われているこの曲ですが、
生まれ故郷の金沢にはこの曲に様々な演技や振り付けが存在するというのです(@@)
躍動感や希望を想像させるような演技は、第2回の石川国体が開かれた際に、「若い力」が高々に歌われたと同時に大観衆の前で披露されました!
残念ながら演技までは全国に受け継がれるところまではいきませんでしたが、それでも金沢では現在でも演技は引きつがれていて、
市内の小学校では体育の授業でまず最初に覚える振り付けが「若い力」なんだそうです☆
それでも、覚えたはいいけどそれを披露する場はあるのかと思われた皆さんもいらっしゃるかも知れませんが、心配ご無用ですよ!(笑)
私立の全小学校の6年生が集う「連合体育大会」というのがあって、曲に合わせて手足のしっかり揃った演技を披露するというプログラムが必ず組み込まれているんです!
私立の小学校でこの曲と演技を習う子供たちが非常に多いのもあって、金沢市歌や金沢市民の歌にも増して石川県では広く知られているので、
時々ではあるけれど「若い力を知らないのは石川非県民だぁ」なんて言われてしまうこともあるんだそうですよ☆


その演技も含めて、2020年に流行が始まってしまった新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、
北陸アイドル部というアイドルグループが中心となって、市内で活動するスポーツ団体や連合なども巻き込んで、
「若い力」の演技を様々な形で配信して行こうという、「若い力プロジェクト」も進行しています。
戦後間もない頃に作られた歌が、様々な時代を乗り越えて70年以上経ってプロジェクトにまで発展した例も珍しいんだそうですよ!
まだもうしばらく続いてしまうコロナ化も、この曲で乗り切って、いつでも笑顔が絶えない未来に向かって突き進んでいきたいですね♪
いかがでしたでしょうか。「若い力」は一度は聞いたことがあるなんて方も少なくないでしょうが、
実は金沢で生まれた歌だったということを改めて知ると、この歌に関する見方もさらに変わってくるんじゃないでしょうか♪
戦後間もない頃に作られ全国に広まったものといえば、埼玉県の蕨市で「青年式」を行ったことがきっかけで作られた国民の祝日「成人の日」もこれと似ていますね。
私自身も、10年ほど前に金沢に演奏とトークを行うという仕事で行ったときに、もちろんこの曲もプログラムに組み込んだことは言うまでもありませんでした♪


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