中学生まで本気で思い込んでしまっていた勘違いも


 

冷蔵庫で冷やしても、飲んだ直後に徐々に体がぽかぽかと温まってくる飲み物といえば、ジンジャーエールを連想される方もいらっしゃるでしょう!
でも、生姜そのものの配合方法や甘味料の選び方だけでも、様々な味が楽しめるジンジャーエールにあふれている一方で、
いったい何を基準にしてどのように選べばいいのか分かりづらいという意見も少なくありません。
私自身が10年ほど前に風邪を引いて病院を受診したとき、そのお医者さんから「ジンジャーエールを選ぶときは、ちゃんと生姜が配合されているものがいいですよ!」と勧められたことがありました。
その瞬間、頭の中には数十個もの疑問符がうずめいていました。
「ん?ジンジャーエールって言うからには必ず本物の生姜って入っているもんじゃないの?」ってね。
どうやら、ジンジャーエールには生姜のエキスを甘味料で着色しているタイプのものと、エキスではなく実際の生姜を摩り下ろしたものやスパイスで生姜の味をしっかり引き立てている辛口のタイプがあるということも教えてくれました。
そのお医者さんが言われていたのは後者のタイプのことだったと後になって分かったのですが、前者のものはカナダドライと言われているもので、マイルドな口当たりが特徴の甘味を引き出しています。
そして後者のものは日本ではウィルキンソンブランドを展開するアサヒ飲料が出しているものが有名で、
実際におろし生姜を配合しているだけでなく唐辛子などのスパイスを煮立てて製造しているということで、飲んだ瞬間に絡みとともにしっかりと生姜の風味を感じられるすっきりとしているのが最大の特徴です。


 

そもそもジンジャーエール(ginger ale)の由来というのが、その昔イギリスで親しまれていた「ジンジャービア」という生姜を発酵させたアルコール飲料がヒントになっていて、
生姜を最大限に活用した炭酸飲料ということでこの名前が付いたと言われています。
日本でも昔から親しまれているのかと思いきや、初めて売り出されたのが1966年(昭和41年)のことだというんだから、
まだ50年余りしか経っていないわりと歴史が浅い飲み物だったんですね (@@)
また、この名前は少しでも生姜の風味付けがされていれば商品名としてなのることができるので、実際には生姜を入れていなくてもジンジャーエールと名乗れてしまうため結構紛らわしいですよね (*_*)
実際、アメリカでは「ジンジャーエールなのに生姜が入っていないってどういうことだ!」なんていう訴訟も本当に何軒か報告されることもあるんだとか (@@)
確かに、この名前だと生姜を主体としているドリンクというイメージが強くなるのも不思議なことではないですよね。


 

と、今でこそこうやってジンジャーエールのことを何の躊躇もなく紹介することができるようになりましたけど、
こともあろうに幼少のころから中学生になりたての頃まで不覚にもこの飲み物の名称を「神社 エール」だと本気で思い込んでいたのです (-_-;
それというのも、幼少の頃に実家近くにあった神社では、毎年ではないものの6月になると生姜関連の製品を販売することがあり、
自家製のジンジャーシロップも販売されていたこともありました。
その時の売り子さんが、「このシロップを炭酸で割るとジンジャーエールができる」と言われていたときの発音が「神社 エール」と聞こえてしまい、
きっとその昔にどこか有名な神社で奉納された歴史を持っていて、これを飲むと悪病を寄せ付けないという言い伝えがあるんだとイメージしてしまったのです!
この飲み物は神様からの授かりもので、神様からエールをいただいた、だから神社 エールなんだとその思いは日に日に膨らみ、
あの飲んだ後のぴりっとした刺激的な感覚は初めて神社に奉納したときに使われた何かの香辛料だとも思いこんでいました。
こう思って以来、毎年初詣に行くたびにあの飲み物が奉納されたのはどこの神社だろうかとそればかり考えていました。


 

そう思うこと数年、今でこそ幼少時から英語の教育が取り入れられるほど国際的な時代になりましたけど、当時は中学生にならないと英語の授業がありませんでした。
ある日の英語の時間に、ハンバーガーショップでの一コマが描かれた回の教材に、ginger aleと書かれてあった一文を見逃しませんでした♪
教材のカセットテープからも妙にかっこいいジンジャーエールの発音が聞こえてきた瞬間、幼少時から膨らませてきたイメージが「勘違い」という言葉とともに見事に崩れ落ち(笑)、ジンジャーエールの本当の意味を知ったという事件が起きたのでありました (^^ゞ
今では時々自宅でもジンジャーシロップを作ることから始め、夏になるとこれを炭酸で割ってさらに刻み生姜を入れたジンジャーエールを作ることがよくありますが、
こんなに長年にわたって神社に奉納した飲み物だというイメージを膨らませてしまっていた当時の自分に、本当に「しょうがないやっちゃなぁ!」なんて苦笑いなのでありました。


 

古典的なギャグのような勘違いですが、日本語の「神社」と英語の「ginger」がこれほどまでに似ている発音の単語があったんだなぁと改めて気づかされた出来事でもありました。
無用の心配かもしれませんが、日本にやってきたばかりの英語圏の方々の間で非常に発音が似ていることで混乱が起きなかったのかなぁなんて、心配な気持ちも多少なりともあったことも事実でした。
今思い出しても火が出るほど恥ずかしい勘違いの物語でしたとさ。
それでは皆さん、本日もginger up!!



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